はなみずきクリニック開院三周年記念に扇風機を買うということ
7月 18th, 2011 by hpone_support2A1
2008年の7月1日を開院日に早3年が経過しました。私や家内は週末に入るだけでクリニックの経営に関しては大して役に立っているとは言えませんが、院長の努力の甲斐あって大過なく此処まで来ました。かと言って、困ったことが何も無かった訳ではなく、中でも受付と会計を担当してもらっていたKが家庭の事情から突然実家に戻らねばならないこととなり、人事担当の私は当初少し混乱し、間も無く受容し、直に腹を括ると、考え得る所有る可能性の検討に入りました。後任人事とは言っても、それは人探しそのもので、手当たり次第に脈のありそうなところを当たってみました。従妹や私の妹を候補の筆頭にに色々と折衝してみたものの、中々決まらず結局大いに迷走しました。何処でも何時でも、個人経営で最も頭を悩ませるのはスタッフのことである、とは先輩諸氏の共通見解であるようです。
スタッフの問題が落ち着いたと思う間も無く東日本大震災が起こり、夏の節電が声高に叫ばれるようになり当院も積極的にこれに参加することを表明することとなりました。幸いなことに、長期の天気予報によれば、今夏の暑さは昨年ほどではない、という話でしたが、いざ蓋を開けてみれば、此処の所の暑さはどう控えめに評しても昨年未満ということはなさそうで、一杯食わされたの感を否めません。外来の暑さを訴える患者さんも日増しに増える中、節電をモットーに、しばらくの間待合室の窓全開でひたすら外吹く風を頼りに対応してみましたが、さすがにほぼ閉鎖空間たる各ブースの暑さは診療に差し支える程となり、「外来にエアコンが入っていないのははなみずきクリニックさんくらいのものです」というようなお節介な事を通告する薬屋さんまで出る始末で、7月中旬からは涙を呑んでエアコンを入れることになりました。だから、更に節電効果を挙げるためにも扇風機を計8台購入したわけであります。成る程、エアコンの設定温度を28度でも扇風気が回っていれば、いまのところ充分外来の暑さには耐えられそうです。
日本のエアコンの普及率は現在ほぼ100パーセントになっていますが、大阪万博のあった1970年では2~3パーセントに過ぎなかったそうです。つまり、当時を思えば、殆どの家庭では団扇か扇風機で夏の暑さを凌いでいたことになります。しかし、単純に現在とその頃の生活様式を比較することが出来ないのは、地球温暖化による絶対的な自然環境の変化を無視出来ず、我慢出来たのに我慢しないとはけしからんというような論調でものを語ることは出来ないかもしれません。唯言える事は、幸か不幸か人は真夏でも全く暑さを感じないで済むことが可能なエアコンという禁断の木の実を口にしてしまったということです。吐き出すことは出来ない。しかし、何処まで後戻りできるか、はたまた、計画停電などという煮え湯を飲まされずに済むか、最早自堕落な生活は許されないでしょう。今年は間違いなく、我々の将来の方向を決めるべき試金石となる年と覚悟を決めなければいけないような気がします。(Mann Tomomatsu)